2020.1.10
社会福祉法人みわの会 千田保育園-5歳児クラス-
「石膏で遊ぶ」とあえて遊ぶと表現したのは、なにか具体的なゴールを目指して制作するというより、実験的に色々試してどんなことができるかやってみようという意味合いでのことです。
石膏は初めての素材。そもそも保育園で石膏を使うって滅多にないし、ましてや保護者ですら触ったことがない人の方が多そう。
「粘土?どうやって使うの?」と始まる前から興味が尽きない様子。
サラサラの白い粉が水を混ぜるだけで固まるという単純ながらも不思議な現象。
石膏の成分が水分と化学反応を起こしたときに発生する熱で固まる仕組みですが、
子どもたちへはあまり細かいことは言わず、分量の目安や手順のみを詳しく説明しました。
小ぶりの透明カップに水を入れ石膏を入れ続け、分量に達したらスプーンで混ぜます。混ぜ終わるとどろっとしてきて、ここから固まるまでが結構早いのですぐに形にしていきます。
混ぜるのがゆっくりで、混ぜている途中でスプーンが動かなくなるということも。
そのまま放っておいて固まった石膏をスプーンやカップから外したときの驚きや発見の喜びの声!多数。
偶然の発見を横目で見た子が、私も!と真似してやってみている姿が多く見られました。
シートを敷いたテーブルに直に石膏を流してみたり、素材を埋め込んだりしていました。
ガーゼに石膏を浸してハサミなどにかぶせて型取りできることをデモンストレーションでやってみたのですが、少し難しかったのか、ガーゼは別の使い方で活用されていました😅
表面が乾燥してきたころに固形絵具で着彩も可能なことを伝えています。
固まるのを待てずに彩色し始めた人、石膏に色と共に筆跡が刻印され、なんとも言えない表現につながっていたのが印象的でした。
容器に着色したり、石膏を塗り付けたりする姿も。
制作途中に「あったかいよ!」と固まる途中に発熱していることを発見した人が出てきました。
するとそれを耳にした人が次々に目の前のを触り始め確かめていました。
新しい発見が繰り返され途切れなく続いていた時間でした。
こちら↓午後のおやつの時間の後で、またやりたい!という熱い要望に担任の先生が答えてくださいまして、番外編です。お迎えの時間が迫り、強制終了!
ま、仕方なしですね💦
だけど、粉だらけになるであろう状況を想像しつつも再開を受け入れてくださる先生方、素敵です!子どもたちのペースにとことんお付き合いくださって、そんな時間を過ごせたこと、子どもたちはきっと覚えていると思うし、心に深く刻まれたと思います。
「お迎えがあるので終わってもらいました」と表現される担任の先生。
終わらせる、のではなく、終わってもらう
ちょっとした表現の差ですが、子どもたちへの尊重が感じられ響きますね。
子どもたちも小耳に挟んでいることでしょう。
そんな積み重ねで人は作られるのだろうな、と、思います。