「美術たんけんたい」は、鎌倉市にある玉縄幼稚園の在園児と主に卒園児を対象とした美術造形クラスです。

2019/12/2 年長クラス8名でのできごと。

この日のテーマは「流木から作る季節の飾り」

海や山で拾ったもの毛糸など、用意した材料を並べていると、探検隊たちが寄ってきて、文字通り探検し始めている様子です。

そして、適宜、ご自身のタイミングで素材を選び、席に座っていました。

ここまでで、大人スタッフ3人は何も声かけしていません。探検隊たちの動きを黙ってひたすら観察するのみ。

ここで、流木登場。ちょっと演出して、袋から少しずつ出してみたら、

出るたびに「きゃー!きゃー!」と歓声があがり、準備した甲斐があったなあと自画自賛(^○^)

しかし!

このあと、そんな流木さまたちは違う使い方をされる運命にあるとはつゆしらず。。。苦笑。

こんな感じ。

「オブジェ」→「武器」に変換されていました。

続けて、素材を接着するための粘土を出しましたら、

粘土に夢中になる人続出し、先ほどの流木の存在が薄くなりつつありました💦

流木よりも粘土の感触!の図。

さっき選んだとっておきの素材たちときゃーって言いながら取った流木をテーブルの向こうに追いやり、粘土に集中する姿です。ハサミで切ってみています。

いちお、流木を使ってみてくれました。ありがとう!

でも、粘土をぐるぐる巻きつけられ、木肌が1ミリも見えない。。。

誰かが絵の具を出して欲しいと言いました。

それをきっかけに、粘土と絵の具を混ぜることが大流行。

本日のテーマ「流木から作る季節の飾り」からますます遠ざかっていく。。。^^;

色々実験的に試している姿についつい目を奪われていたのですが、

その傍でずーーーっと一つのものを作り込んでいる姿。

こちらも、散々色々やった後の結論です。流木はどこへ?(笑)

鑑賞会での様子。

スタッフの振り返りで今日の探検隊たちに大きく二つの姿があったね、という話が出ました。

A:出てくるものでどんどんやりたいことが移っていく姿

B:ずーっと座って一つのことにじっくり取り組む姿

Aタイプの方々の動きを見ていると、出てきた素材を色々試しているような感じに見てとれました。

Bタイプの方々はというと、着々と作っていっているような感じ。行為の蓄積が目で確認できました。

AとBに明確な境目があるわけではないし、それは大人から見たら、という視点で、子どもたちが意識していないだろうとは思うけど、目で見て確認できるBタイプの姿にほっとする自分がいます。Aタイプの方々はうっかり目を離すとどう時間を過ごしていたか全く分からなくて不安になる。何に?それは、場を提供している側としての、その場が然るべき場だったかどうかっていう評価を気にして不安になるんだろうな〜。

そんなことを思いながら、

でも、

大人スタッフ同士の対話から、Aタイプも同様に「体験」は残っているよね、という話が出て、「試す」も「作る」も自分で選べる場であることに自信を持とうって思いました。

最後に大人の事情的な下世話な話で恐縮ですが、流木と粘土は一緒に出さないようにしよー!って思いました(笑)まあ、結果論ですが。。。

2020年もどうぞよろしくお願いします。