こんにちは、大西宏美です。

先日の保育園美術3歳児クラスで「紙皿に描く」を実施しました。
事前に担任の先生たちと相談して絵の具の体験を
あまり複雑にならないようなシンプルなもので、かつ動きが生まれるような感じでということで、「紙皿」を支持体として準備していただきました。

丸い形ということと、別の用途があるものに描くというのが
子どもたちにとって新鮮に映り、やってみたい!と流れが生まれればいいなあと感じながら準備しました。

導入では「紙皿」の存在について子どもたちと認識を共有。
どんなふうに使う?という問いに対して「焼き肉!」と。
おそらくキャンプかなにかアウトドアのBBQのシーンが浮かんだのでしょう。

「プールで使う」と言った子もいて、不思議に思ってどうやって?と聞いたところ、
身振り手振りで教えてくれて、おそらくビート板に見えたと推測されました。
色や形から紐づけられるイメージの多彩さと囚われの無さが大人のわたしにはフレッシュで、なるほど〜!と毎回新鮮な感動があります。

今回、赤、黄、青、白の絵の具を各自手の届くところに置いてみて、
デモは紙皿の上で色を混ぜることもできることを見せ、
参考作品はいろんなバリエーションを持参して見てもらいました。

にもかかわらず、、!!
子どもたちの手元がほぼピンクになっていきました。


青と黄色を使うと緑色になったり、オレンジや紫色も作れるよねえ〜と
お隣で見えるように黄色の絵の具で描いてみたりしたのですが、
「ほんとだ緑色だね」とにっこりして応えてくれるけど、すぐにまたさっきのピンクの続き。

恥ずかしながら途中から誘導しようとしている自分がいました😅
それに薄々気づきながらも止められない自分のエゴ。嫌ですね〜。

ここで助けになったのは
担任の先生方がそんな状況を笑顔で見守ってらっしゃる空気感。
どんな作品が出来上がるのかということよりも、
子どもたちが夢中になっている姿、行為へのコミット具合に着目されている感じがしたのです。

事後の振り返りで
「これがウルトラマンでこっちが地球なの」と説明してくれたのだけど
どこをどう見てもわからなくて「うん、そうなんだね」としか答えられなくて。でも、その子にはそう見えてるんだな、それぞれにイメージがあるんだなあ、と担任の先生がおっしゃっておられ、
私は先生方のその感じ:そのままを受け止める感じに感銘を受けました。

完成作品はこんな風でした。一見したら同じいろ!?
この中に、ウルトラマンやなんとかサウルスがいるらしいのですが、、、
それらは私には認識できなくとも、よく見てみると、

端の方に残る体験の痕跡。

筆に着いた何種類かの絵の具を確かめるように置いていく感じや、
引っ掻いて出てきた鮮やかな色
それぞれに積み重なっていたものが確実にあるんだ。と気付かされました。

振り返りで、
先生方との対話で浮き上がってきたキーワードも「積み重ね」
この日のこどもたちの体験ともリンクして嬉しくなりました。

普段からの積み重ねで子どもたちと信頼関係ができてきたので、
安心して体験に没頭できるのだろうと。
子どもたちは講師と担任の先生の雑談から大人同士の関係性を見て感じていると思うんです。その人がオッケーな人かどうかを!

身が引き締まる思いですね☺️

「関係性」の積み重ねの大切さを先生方と共有することができたのは
子どもたちの未来にとって大きなことだと感じました。

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ひと通りやってみて気が済んだら次なる体験へ

爪に塗ってみたり、タプタプにそそいでみたり。

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体験の積み重ねは続きます。