保育園での美術の時間は
生活の一環として幼児クラス対象に実施され、月一回のペースです。
最近は、
担任の先生方が美術の時間に持ち込んだ素材をそのまま日常の遊びにおろしてくださるようで、
「これ見て~、こないだの紙にやってみた」
と先月の美術で使った紙に先月とは違った方法でやってみたことを見せてくれました。
「うらから見るとテープが透けていい感じ」とのことです。
隣では、今日の素材を確かめに集まる子どもたちの姿。
このような、各自の興味がそのまま発露され緩やかに流れる時間があることがとても心地よいと感じます。
午前中:園児向けにアートファシリテーション
ファシリテーションとは促進という意味で、
私は素材を持ち込み提案をするまでにとどめて、あとは子どもたちを観察しています。
やりたいように進める人が大半ですが、
時々、こうしたいけどできない~😭と大泣きする人がいたりして、そういうときに一緒に方法を考えたりします。
その時の「こうしたい」熱はこちらにビシバシ伝わってきて、
物理的には無理でしょうと思っても、その熱に圧倒され、
どうにか実現に向けて伴走したいという気持ちが湧いてきます。
この日も大泣きした人が2人くらいいたかな~。
そんなこんなしている間に、
極小のものから巨大なものまで人数分の異なる世界が広がっていました。
午後:担任の先生方と振り返り 対話のファシリテーション
来月はどういう意図でやりましょうか、と
担任の先生方と話し合って素材やテーマを決めています。
この意図とは
美術を通して子どもが見せる姿を観察するためのもので、技術的な向上を意味していません。
この日は、
ここ半年ほど美術に興味を示さない子ども数名を巻き込めないものか、
ということに基づき実施されました。
午前中の園児たちの姿はカオスみたいなゴチャゴチャした状態。
出てきた制作物も子どもたちの姿を映し出すかのようでした。
なんとなく、
作品群からはそれぞれにそれぞれがそれぞれの世界に集中していただろうことが伺えます。
・久しぶりに全員が取り組めて、みんなの反応が見れてよかった
・みんな集中していた
・集中している時は落ち着いている
美術を始めるタイミングのことで、
今日は全員揃ってなかったけれども「始めてください」と担任の先生より声かけがありました。
振り返りの対話で、そのことについて、担任の先生から「Rくんが座ったのでこのタイミングを逃してはいけないと思ったんです」とお話がありました。
ここ半年興味を示さなかったRくんがすっと席に座って始まるのを待つ姿勢に入った様子に気づいた担任の先生が、すかさず流れを作ってくださったということだったようです。
タイミングって大切なんですね✨
そこを見極め、流れを途切れさせないことが、
この日の全員参加でみんな集中に繋がったのかもしれません。