2019.9.19 -3歳児クラス-


絵の具の制作が続きましたので少し趣向を変え、今月は毛糸で描いてみる提案をし ました。

イメージ喚起のために耳馴染みの無い音楽を聞くことから始めました。

用意したのはブルガリアンボイスという種類のもので、緩やかに流れるような高音域の声と伴奏から成り立っています。

子どもたちの第一印象は表情から見ると驚くような、なんだろう?というような、珍しそうに聴き耳をたてている様子でした。

感想を言葉にしてもらったところ「変!」「楽しい」「面白い」「“パプリカ”のがいい」などなどさまざま。(パプリカに変えて!と言われたときはさすがにショックでした。。)

聴いた印象で動いてみるとどうなる?実際、私が感じるままに踊ってみました。

すると、自分なりの振り付けを考えて手だけ動かしてみたり立ち上がって“パプリカ”の振り(運動会で披露するそうで練習しているとのこと。“パプリカ”自体を私は知らないんですが💦)を踊りだしたりしていました。

白い画用紙に毛糸で描く提案ですが、魔法のスプレー(ただのスプレー のり)を吹きかけると…毛糸が落ちません!と、少し劇的にデモンストレーションしてみました。

毛糸で描いて隙間をオイルパステルで塗って、と説明しているそばから、毛糸のカゴを見に来る子どもが数名出始め、あっという間に群がりが💦。これは奪い合いのバーゲンセールになるのでは!?どうする、私!?と、不安の波にのまれつつぐっと黙って見守りました。がんばりました、我々大人たち。意外なことに、気に入った毛糸玉を1つだけ大事そうに手に包んで席に戻る姿がありまし た。揉め事など一切無く。

普段ならたくさん抱え込む人が出てきたり、取り合いになるようなシーンも想像できるような中で、不思議な姿だったね、と「振り返り」で担任の先生方と話がありました。

(※お昼寝の時間を利用して保育士さんたちと美術の時間の「振り返り」をしています)

制作に入り、各自選んだ毛糸を細かく切る、切らないで貼る、次々と解く、2ついっぺんに掴んで切るなど、使う量に幅があり面白い姿でした。

また、くっつきにくい!という声を受けてボンドを出しました。ボンドの存在に気がついた人が数名寄ってきてボンド遊びのような感じに。また、絵の具の要求もあり、そこからボンド絵の具に発展しました。

絵の具を予定していない状況でそれをリクエストされるときは毎回ドキドキします。なぜなら、どこまで表現が広がっていくのか予想がつかないし、片付けやら色々と付随しそうなことを思い描いて途方に暮れるからです。でも、欲しいと言われたら物理的に本当に無い場合を除き、必ず応えるようにしています。

そんなこんなでほとんどの場合、一個人からこそっと「絵の具欲しい」と要求されるので、それは人知れずテーブルに置かれます。

あとから出されたそれらを発見して、自分には無かった!とか文句を言う人は不思議とあまりいません。むしろ、ふーん、と横目で眺めて通り過ぎて行く人の方が多数だったり。もちろん、やってみたくて再開する人もいます。

こんなに違う。。。